いじめられっ子から障害者になった人生四半世紀

いじめられっ子から障害者になった人生の四半世紀分の話

中学校の先生

中学校でのいじめが始まって当初は、先生に助けてもらおうなんて期待はしていなかった。

小学校の時のことがあったし、先生はみんなおなじだろうと思っていた。


しかし親が学校へいじめの事を相談してからは、色々な先生がいることを知った

学校にいようがいなかろうがあまり関わりたくなさそうな人、

別教室に登校している時にわざわざやって来て、こんなにやってやってるのになぜ出来ないんだと言いに来る人。

普段関わりはなかったが、勉強の質問で訪れた際に、今後の授業でやってみるつもりだという理科の実験を見せてくれた人。


中でも、私が強く印象に残っている先生は、数学担当であり、私が在籍している学年の主任の先生だった。

親の相談を受け、学校で親と、私と、先生と話している時だったと思うが、彼は

「もうあなたをいじめさせない。」

と言った。他にも、だからなにか酷いことを言われたら相談してほしい。その子達にはちゃんと自分が対応する。など、言っていたと思うが、その一言が今でもとても強く印象に残っている。


彼の言葉に安心した訳では無い、実際少なからずの嫌がらせや悪口は卒業まで続いていたし、先生が出てくることで余計になにかされるんじゃないかという不安もあった。(実際先生に注意されたあとのやんちゃな人たちは私に強くあたった)


しかし、その言葉を聞いた時、私は驚きというか、衝撃だった。

そんな真剣な表情で、意志のこもった声で、そんなことを言える先生がいるのだと、驚いた。

こんな真摯に受け止めてくれる先生は、初めてだった。


私の知る先生というのは、必死に責任から逃れようとしたり、助けをもとめてもよそを向いていたり、逆にいじめっ子達に言い負かされていたり…そういう、人たちだった。


実際彼は、何度もいじめっ子たちを呼び出しては、いじめをしないようにと注意しているようだった。

あと、これは私のためかは分からないが、彼は数学の担任であったこともあり、他の数学の先生の協力を仰ぎ、数学が苦手な人のためにという名目で、少人数クラスを設けてくれた。

数学の点数が特別悪いというわけではなかったが、私はこの少人数クラスに参加していた。

そこには私をいじめる人はおらず、とても、楽しく授業を受けれていた記憶がある。


彼への感謝はしてもしきれないだろう。

彼は私の心を守ろうとしてくれた人の1人だ。