いじめられっ子から障害者になった人生四半世紀

いじめられっ子から障害者になった人生の四半世紀分の話

部活

吹奏楽という部活は、本当に厳しかった。
平日はもちろん休日にも活動はあって休みはほとんどないし、その内容も、先輩たちのキツい言葉を浴びながら同じことを繰り返したり、練習をしたりだった。
ただ一つ救いだったのは、三年の先輩たちは、練習で厳しい時以外は、優しく、よく気にかけてくれるということだった。

後から聞いた話だが、この三年の先輩方は、同じ部活にいる、私をいじめていたうちの1人に、いじめをしないようにと注意したことがあるらしい。

学校へ通えなくなり始めてからは、行けない時は部活にも行けなかったが、それでも、学校より部活の方が多少気持ちが楽になったのは、行けた時には厳しくもちゃんと自分を見てくれていたその先輩方がいてくれたおかげかもしれない。

二年の先輩とは、あまり仲が良かっただとか、気にかけてもらっただとかはなかった。
少し離れたところで私のことがいやだと、二年の先輩の1人が三年の先輩に相談しているのが聞こえてきても、
もうその時には人に嫌われるのにはだいぶ慣れていたし、あぁ、やっぱ性格がだめなのかなと思いつつも、部活動の時は必要なコミュニケーションが取ることが出来たし。演奏やマーチングをしている上では困らなかった。

ただ自分がその部活動で心残りだと思ったのは、マーチングの部門で三年連続の全国大会出場を果たしても、そのどれもに、嬉しいだとかの感情をあまり持てなかったことである。
自分自身も部活へ来ては一生懸命練習をしていたつもりだし、先輩に叱られて辛かったり、出来ないことができるようになって嬉しかったり、したはずだったのだが。どうしても全国出場が決まって喜ぶ周りと気持ちが合わせられずに、戸惑った。